
好きなベーシスト2 スチュアート・ゼンダー(Stuart Zender)
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【ベーシスト紹介】スチュアート・ゼンダー ー ジャミロクワイを支えたグルーヴの立役者
ジャミロクワイ(Jamiroquai)といえば、ファンクやアシッドジャズをベースにした独特のサウンドと、フロントマンのジェイ・ケイの奇抜な帽子が印象的なバンドですが、私が特に注目しているのは、初期ジャミロクワイのサウンドを支えたベーシスト、**スチュアート・ゼンダー(Stuart Zender)**です。
■ 驚異的なグルーヴを生み出すベースライン
ゼンダーのプレイを初めて聴いた時、「これがベースか?」と耳を疑いました。特にデビューアルバム『Emergency on Planet Earth』や『The Return of the Space Cowboy』では、まるでベースが歌っているかのように感じられるほど、メロディアスかつグルーヴィーなラインを奏でています。
彼のスタイルは、ファンクやソウル、R&Bをベースにしつつも、ジャズの要素も取り入れた流れるようなフレージングが特徴で、指弾きによる繊細なタッチと、時折入るスラップ奏法が絶妙なアクセントになっています。
■ ジャミロクワイでの活動と脱退
スチュアート・ゼンダーは、ジャミロクワイの初期メンバーとして1992年から1998年まで活動しました。この期間にバンドは『Travelling Without Moving』をリリースし、世界的なヒットを記録。中でも「Virtual Insanity」や「Cosmic Girl」のベースラインは、今でも多くのベーシストにとってバイブル的存在です。
しかし、音楽的方向性の違いや制作上のトラブルから、1998年にバンドを脱退。多くのファンにとっては衝撃の出来事でした。
■ 脱退後の活動と現在
脱退後も彼は音楽活動を続け、様々なアーティストと共演・プロデュースを行っています。マーク・ロンソンやローリン・ヒル、D’Angeloなど、ジャンルを超えたミュージシャンたちからの信頼も厚く、そのプレイスタイルは時代を超えて評価されています。
最近では自身のプロジェクトにも力を入れており、ベーシストとしての深みはますます増している印象です。
まとめ
スチュアート・ゼンダーは、単なる「バンドのベーシスト」という枠を超えた存在です。彼のベースは音楽に命を吹き込み、曲をよりドラマチックに、よりダンサブルにしてくれる“影の主役”のような役割を果たしています。
ジャミロクワイが好きな方はもちろん、ファンクやジャズベースが好きな方にも、ぜひ彼のプレイを改めて聴いていただきたいです。
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